DJI赤外線画像は変換不要 ─ FLIR形式への変換不要で解析できるソフト「CRITIR」
DJI製ドローンで撮影したR-JPEGをFLIR形式に変換しなくても、そのまま高機能な温度解析・オルソ画像生成・報告書作成まで行えるソフトウェア「CRITIR(クリティア)」を紹介します。変換ツールや変換サービスにかかっていた時間・コストを削減できます。
この記事の要点
- 問題: DJIドローンで撮影した赤外線画像(R-JPEG)は、FLIR Toolsなど従来の解析ソフトでは直接読み込めない
- 従来の解決策: 有料の変換ツール、変換代行サービス、DJI公式ツール ── いずれも追加コストや工数、機能不足の課題あり
- CRITIR(クリティア)の解決策: DJI / FLIR / HIKMICRO の赤外線画像を変換不要でそのまま解析。オルソ生成、測定結果の自動投影、報告書作成までワンストップで完結

DJI赤外線画像の「変換問題」とは
DJI製ドローン(Matrice 4T / Zenmuse H30T / Mavic 3T / Matrice 30T / Zenmuse H20T / Zenmuse XT2 など)で撮影した赤外線画像は R-JPEG 形式で保存されます。このR-JPEGには温度データが埋め込まれていますが、DJI独自のフォーマットであるため、FLIR Toolsなど従来広く使われてきた解析ソフトでは直接読み込むことができません。
そのため、多くの点検業者は赤外線画像の解析を行うために「DJIのR-JPEGをFLIR形式に変換する」という追加作業が必要でした。
なぜFLIR形式への変換が必要だったのか
もともと DJI は FLIR と提携し、ドローン搭載の赤外線カメラに FLIR のセンサーを採用していました。しかし2018年に両社の提携が解消された後、DJI は独自開発の赤外線カメラを搭載するようになり、保存形式も独自の R-JPEG へと変わりました。
結果として:
- FLIR Tools では温度データを読み取れない
- Pix4D でサーマルオルソ生成ができない
- Research Studio での詳細解析ができない
という状況が生まれ、DJIドローンを導入した点検業者は「撮影はできるが、解析ソフトで使えない」という課題に直面してきました。
従来の解決策と、それぞれの課題
この問題に対して、これまでにいくつかの解決策が生まれてきました。
1. DJI Thermal Analysis Tool(DJI公式・無料)
DJI が公式に提供する解析ツール。R-JPEG をそのまま読み込めますが、単画像の温度確認が中心で、以下のような問題があります。
- 最低限の測温はできるものの解析体験が弱い
- 単画像の解析が主な機能で、レポート出力などの機能が弱い

2. 変換ツール
DJI R-JPEG を FLIR 形式に変換する専用ソフト。変換後は FLIR Tools や Pix4D といったソフトでも扱えるようになりますが:
- 有料(年間ライセンスが必要な製品もあり)
- 変換作業そのものに時間がかかる
- メタデータが失われるなどの不具合があることも
3. 変換代行サービス
変換を業者に依頼する方法もありますが:
- 1案件ごとにコストが発生
- 納期待ちで業務が止まる
- 案件によっては数百枚規模の画像を送信・受信する必要があることも
CRITIR なら変換不要 ── R-JPEGをそのまま解析できる
CRITIR は、上記の課題を根本から解決するために開発された赤外線画像解析ソフトウェアです。
CRITIR は DJI / FLIR / HIKMICRO それぞれの R-JPEG・Radiometric JPEG をネイティブに読み込む設計になっており、撮影した画像を**変換することなくそのまま解析できます。
変換不要で得られるメリット
- 変換ツールのライセンス費用がゼロ
- 変換作業の工数がゼロ(撮影した画像をそのまま取り込み)
- データ加工による情報欠落のリスクなし
- 現場から事務所に戻ってすぐ解析開始できるスピード感
1回の測定が、関連するすべての画像に自動で反映

CRITIR のもう一つの大きな特徴が、画像同士を繋ぎ合わせた上で、測定結果を関連するすべてのビューに自動で投影する機能です。
赤外線外壁点検では隣り合う画像のオーバーラップを確保するため、画像同士が重複した箇所を写し、総枚数が膨大になります。従来の解析ソフトでは、これらを一枚一枚チェックする必要があり、特に大規模な建物の外壁点検では、この作業が大きな負担となっていました。
CRITIR では、1枚の撮影画像に打った測定ポイントが、以下の関連ビューに自動的に投影されます:
- 他の撮影画像(同じ被写体を別のアングルから撮影した画像)
- 壁面オルソ画像(個々の撮影画像を繋ぎ合わせて生成された正面投影画像)
- CAD図面や図面画像(位置合わせ済みの設計図面)


この機能がもたらす効果
- 同じ箇所を何度も測定する重複作業がゼロに
- 測定漏れ・記録ミスのリスク低減
- オルソ画像上で建物全体の異常分布を一覧しながら、個別画像の詳細と相互参照できる
- CAD図面に劣化位置を直接マッピングできるため、修繕計画の作成がスムーズ
1枚で行った測定が、関連するすべての資料に自動で反映される ── この「測定投影」こそ、CRITIR が現場の効率化に大きく貢献するポイントです。
対応機種
CRITIR は以下の DJI 製カメラ・ドローンに対応しています(動作確認済み)。
| 機種 | 赤外線解像度 |
|---|---|
| Matrice 4T | 1280×1024 |
| Zenmuse H30T | 1280×1024 |
| Mavic 3T | 640×512 |
| Matrice 30T | 640×512 |
| Zenmuse H20T | 640×512 |
| Zenmuse XT2(13mm / 19mmレンズ) | 640×512 |
DJI社製のドローンだけでなく、FLIRやHIKMICRO社製カメラにも対応しており、統合的な解析が可能です。
導入効果
CRITIR を使うことで、点検業務フローは次のように短縮できます。
従来: 撮影 → 画像変換 → 解析ソフトで読み込み → 解析 → Word/Excelなどで報告書作成
CRITIR: 撮影 → CRITIRに取り込み → 解析 → 報告書作成(すべて1つのソフト内)
変換作業の廃止と、解析〜報告書作成までのワンストップ化により、1案件あたりの作業時間を大幅に削減できます。






よくある質問
DJIのR-JPEGをFLIR形式に変換するにはどうすればよいですか?
弊社では変換サービスも提供しています。詳しくはお問い合わせフォーム よりお気軽にご相談ください。ただし、CRITIR のように DJI の R-JPEG を変換せずそのまま読み込める解析ソフトを使えば、変換工程自体を省略できます。
DJI Thermal Analysis Tool と CRITIR の違いは何ですか?
DJI Thermal Analysis Tool は DJI 公式の無料ツールで、単画像の温度確認を中心としたシンプルな機能に特化しています。CRITIR は変換不要での読み込みに加え、壁面オルソ画像の自動生成、測定結果の自動投影、報告書テンプレートの自動生成などを備えた統合解析ソフトです。
CRITIR はどのDJIドローンに対応していますか?
Matrice 4T、Zenmuse H30T、Mavic 3T、Matrice 30T、Zenmuse H20T、Zenmuse XT2 (13mm / 19mm レンズ) に対応しています。FLIR (T860、T640bx、T560 など)、HIKMICRO (SP60、SP60H) 製カメラにも対応しており、メーカーを問わず統合的に解析できます。詳細は 対応機種ページ をご覧ください。
CRITIR を試用することはできますか?
お問い合わせフォーム よりご相談いただければ、実際のご利用環境に合わせて試用の可否・方法をご案内いたします。操作手順については クイックスタート もご参照ください。
変換ツールで変換する場合と比べて、どのくらい作業時間が短縮されますか?
変換工程をまるごと省略できるため、数百枚規模の案件では変換作業に数十分かかっていた時間がゼロになります。さらに解析・オルソ生成・報告書作成まで一つのソフトで完結するため、複数ソフトを切り替える工数も削減されます。
まとめ
DJI 製ドローンの普及に伴い、「DJI の R-JPEG を FLIR 形式に変換する」という作業は多くの点検業者にとって負担となってきました。CRITIR はこの変換工程そのものを不要にすることで、撮影から報告書作成までをシームレスにつなぎます。
- DJI / FLIR / HIKMICRO の画像を変換不要で直接解析
- 壁面オルソ画像の自動生成 / 測定結果の自動投影 / 報告書テンプレート搭載
- 長野県松本市のドローン会社 株式会社ASOLAB. が、点検業務の現場で培った知見をもとに開発
「変換にかけている時間をなくしたい」「複数のソフトを行き来する運用をやめたい」とお考えの方は、お問い合わせフォーム よりお気軽にご相談ください。機能の詳細は ドキュメント でもご確認いただけます。
公開日: 2026年4月14日 / 最終更新日: 2026年4月14日

