立面・壁面オルソ画像を簡単に作る方法 ─ CRITIRで建物壁面のオルソ画像を自動生成
ドローンや地上カメラで撮影した建物の外壁写真から立面・壁面オルソ画像を作成する仕組みと手順を分かりやすく解説します。RealityCapture(RealityScan)やMetashapeでは手間がかかる垂直面のオルソを、CRITIR(クリティア)なら簡単に自動生成。赤外線オルソにも対応し、外壁点検や劣化調査の資料作成を大幅に効率化します。
この記事の要点
- 立面・壁面オルソ画像 = 建物の外壁などを真正面から見た正射投影画像。
- 作成の基本原理:
写真群 → カメラ位置推定 → 3D形状 → 基準面への正射投影という流れ - RealityCapture / Metashape では手間がかかる: 基準面の手動定義・マスキング・ROI 指定など、壁面特有の追加作業が必要
- CRITIR(クリティア) なら自動生成: ドローンや地上カメラの写真から立面オルソを自動生成。赤外線画像にも対応し、外壁点検の資料作成を大幅に効率化

そもそも「立面・壁面オルソ画像」とは
オルソ画像とは、遠近法による歪みを除去し、真上(または真正面)から見たように統一された縮尺で投影した画像のことです。
- 水平オルソ: 地面や地形を対象とした一般的なオルソ画像。測量・GIS 分野で広く使われる
- 立面オルソ / 壁面オルソ: 建物の**外壁(垂直面)**を対象としたオルソ画像。外壁点検・劣化調査・ファサード修繕計画で使われる
立面オルソは、いわば**ドローン写真から自動生成する「立面図」**です。複数の撮影画像を繋ぎ合わせ、縮尺を統一した1枚の平面画像にすることで、建物全体の劣化分布を一覧しながら、数量積算や報告書作成を行えます。
立面・壁面オルソ画像はどうやって作られるのか
一般的に、オルソ画像がどう生成されているかを見てみましょう。
基本の流れ
オルソ画像の生成は次の流れで行われます。
写真群 → カメラ位置推定 → 3D形状(点群 / メッシュ) → 基準面への正射投影RealityScan(旧RealityCapture) や Metashape などの汎用フォトグラメトリソフトは、次のステップでオルソ画像を生成しています。
- 対応点マッチング: 複数の画像から共通する特徴点を抽出・対応付け
- カメラ位置推定(SfM): 各画像がどの位置・向きで撮影されたかを逆算
- 3D面の構築: 点群 → メッシュ、あるいは DEM(数値標高モデル)を生成
- 基準面への投影: ユーザーが選んだ面に各画像を投影 → 1枚のオルソ画像に合成
従来のソフト(汎用フォトグラメトリ系)での壁面オルソ
上記を踏まえて、代表的なソフトでの壁面オルソ生成の例を紹介します。
RealityScan(旧RealityCapture)
RealityScan は、オルソ投影を任意方向に設定できるのが強みです。壁面オルソを作る場合は次のフローになります。
- SfM + メッシュ再構成 + テクスチャリング
- ROI を壁面付近に限定
- 投影方向を壁面法線方向に設定
- オルソを書き出し

課題: 高精度なオルソ画像生成が可能ですが、メッシュを再構成したりテクスチャを張ったりする必要があるので時間がかかり、手作業も多いです。
Agisoft Metashape
Metashape も同じく、オルソモザイクは DEM またはメッシュ上に投影して生成する方式です。壁面オルソ生成には投影面の手動指定が必要で、仕上がりの安定化には相応のノウハウが求められます。
CRITIR なら壁面オルソを自動生成
CRITIR(クリティア) は、外壁点検の現場ニーズから設計された赤外線・可視画像解析ソフトウェアです。上述した汎用フォトグラメトリソフトの課題を解決するためのパイプラインを搭載しています。
難しい設定や手動での作業なく自動でオルソ画像を生成します。





















CRITIR の壁面オルソ機能の特徴
- 基準平面の自動推定: SfM で得た 3D 点群とカメラ視線方向から、壁面の法線・傾きを自動検出して基準平面を推定
- 選択肢からオルソ画像を選ぶだけ: 推定した平面から CRITIR は自動で複数のオルソ画像プレビューを生成。その中から適切なオルソ画像を選ぶだけで OK。
- 赤外線対応: 可視画像で推定した情報を用いて、赤外線画像を投影することで赤外線壁面オルソ画像を生成
CRITIR で壁面オルソ画像を生成するメリット
測定結果が壁面オルソに自動投影される
CRITIR では、撮影画像で打った測定ポイント(温度測定・劣化範囲)が、壁面オルソにも自動的に投影されます。


- 1枚の撮影画像に打った測定が、壁面オルソ上にも同じ位置に表示される
- 建物全体の劣化分布を俯瞰しながら個別画像と相互参照できる
- 劣化位置の長さ・面積が算出され、自動積算が可能
測定結果がCAD図面に自動投影される
CRITIR では、生成したオルソ画像にCAD図面ファイルや図面画像(DXF/PDF/JPGなど)を重ね合わせることが可能です。
それにより測定結果はオルソ画像だけでなく図面にも自動で投影されます。CADソフト等を用いて手作業で劣化位置を記入していく必要がなくなります。

報告書出力機能と連動し、修繕計画まで一貫作成
CRITIR には、オルソ画像・測定結果・図面投影の結果をそのまま報告書に出力できるテンプレート機能が搭載されています。標準テンプレートに加え、写真台帳・赤外線調査・劣化図・劣化数量積算表など、現場でよく使われるフォーマットに対応。


- オルソ画像上で指定した劣化範囲・数量が積算表に自動反映
- 撮影画像・オルソ画像・CAD 図面を1冊の報告書にシームレスに統合
- Word / Excel を行き来する手間なく、修繕計画の基礎資料までワンストップで作成
「撮影→解析→報告書」までを単一ソフトで完結できるため、案件あたりの工数を大幅に削減できます。
こんな現場におすすめです
外壁点検・修繕調査
マンション・ビル・倉庫などの外壁点検で、建物全体の劣化分布を立面図レベルで把握したい場合に最適です。部分打診調査の結果と組み合わせて、補修範囲の積算資料として活用できます。

橋梁点検
橋梁の側面(主桁・床版下面・橋脚)もまた、地面を基準とした水平オルソでは捉えきれない検査対象です。CRITIR なら、ドローンで撮影した橋梁側面の画像群から側面オルソを自動生成でき、ひび割れ・漏水・剥離などの位置を 1 枚の画像上で一覧できます。赤外線撮影と組み合わせれば、内部の浮き・剥離の分布も立面オルソ上にマッピングでき、打音調査との突合資料としても有効です。

太陽光パネル点検
CRITIR のオルソ生成は、壁面や橋梁側面だけでなく、任意の平面に対して投影できる設計になっています。そのため、地上設置型メガソーラーや屋根置きソーラーの**パネル面(傾斜面)**もオルソ化の対象にできます。
- パネル全体のホットスポット・クラスタ故障・PID の分布を俯瞰
- サーマル + 可視画像の両方でパネル面オルソを生成し、異常箇所の位置を図面ベースで特定
- ストリング単位の異常分布を報告書の積算資料に直結

「壁面」「橋梁側面」「パネル面」のいずれも、基準面を自動で合わせにいくのが CRITIR の強みです。
CRITIR での立面・壁面オルソ作成フロー
CRITIR での壁面オルソ作成は、次のシンプルな手順で完結します。
- 撮影: ドローンまたは地上カメラで建物外壁を撮影
- 取り込み: 撮影画像をそのまま CRITIR に取り込み
- オルソ生成実行: ワンクリックでカメラ位置の推定と 3D 復元を実行。複数のプレビューから好みのオルソ画像を選択。
- 測定・報告書作成: 画像上で測定・劣化範囲を指定 → オルソ画像や図面に自動反映。そのまま報告書作成。
よくある質問
立面オルソ(壁面オルソ)とは何ですか?
建物の外壁を真正面から見た「正射投影画像」のことです。複数の撮影画像を繋ぎ合わせ、遠近ひずみを除去した平面図に相当する画像で、外壁点検の報告書作成や劣化マッピングに用いられます。地面を対象とする通常のオルソ画像(水平オルソ)と区別するため、立面オルソ・壁面オルソと呼ばれます。
RealityCapture(RealityScan) や Metashape で壁面オルソは作れますか?
原理的には作成可能で、両ソフトとも公式に壁面オルソ生成の手順を案内しています。ただし、これらは汎用 3D 再構成ソフトのため、壁面では投影面(基準平面)の手動定義、マスキング、ROI 指定、メッシュ編集などの追加作業が必要になることが多く、仕上がりの安定化にはノウハウが求められます。
立面オルソの作成にはどのくらい時間がかかりますか?
PCのスペックに依存しますが、100〜200枚規模の建物でも、SfM から壁面オルソ生成まで全自動で数十分〜1時間程度で完了します。
高性能なPCが必要ですか?
対応GPUを搭載していると処理が高速化しますが、必須ではありません。
まとめ
立面・壁面オルソ画像の作成は、一般化すると 写真群 → カメラ位置推定 → 3D形状 → 基準面への正射投影 という流れで成立します。ただし RealityScan や Metashape など汎用ソフトでは手動作業が前提になります。
CRITIR はこの課題を根本から解決します。
- ドローンや地上カメラの撮影画像から立面オルソを自動生成
- 測定結果の自動投影で、オルソ上の異常分布を即時把握
- 報告書出力機能と連動し、修繕計画まで一貫作成
「解析・報告書作成に時間がかかりすぎている」「壁面オルソの作成を手軽にしたい」とお考えの方は、お問い合わせフォーム よりお気軽にご相談ください。機能の詳細は ドキュメント でもご確認いただけます。
公開日: 2026年4月15日 / 最終更新日: 2026年4月15日

